街場のメディア論
街場のメディア論/光文社新書
邪悪なものの鎮め方/バジリコ
「邪悪なもの」についての学的考察。
考えてみたら「邪悪なもの」についての学術的考察って、あんまりないですね。
べつに「悪魔学」とか、そういうゴシックホラー的な話じゃありません。
私たちのふだんの生活にふつうに存在する「生きる知恵と力を(ちょっとずつ、ゆっくり)損なうものたち」
にどうやって対処するか、というお話です。
バカにできませんよ。そういうものが原因で命が失われることだってあります。
ですから、ある意味たいへんプラクティカルな本です。
「生き方本」というのはありますけれど、これはむしろ「犬死にしないための本」。
邪悪なものを祓うために必要な人間的資質は
「礼儀正しさ」「身体感度」「オープンマインド」の三つです。
どうしてそうなるのかは本書をお読みください。
東京ファイティングキッズ・リターン―文庫版/文春文庫
平川克美くんとのインターネット往復書簡を『ミーツ・リージョナル』に連載していたもの。
最初の想定読者が当時『ミーツ』の編集長だった江弘毅さんなので、なんとなく平川くんと江さんと三人でバーのカウンターでわいわいしゃべっているような雰囲気です。
実際に、そのバーの隣の席(『ミーツ』連載時の隣の頁)には鷲田清一先生と永江朗さんがいらして、その『てつがくこじんじゅぎょう』(バジリコで単行本化されました)には江さんと僕が「乱入」しています。
そのご縁で、鷲田先生に、胸の熱くなるような、すばらしい「解説」を書いていただきました。
下流志向/講談社文庫
2007年に講談社から単行本で出た『下流志向』が文庫化されました。
これは僕の本としては最大のセールスで、10万部を超えました(文庫ももう35000部出たそうです)。
こういう「硬い」教育論に13万人以上の読者がいるということが驚きです。
この本は08年には韓国語版が、そのあと台湾語版も出たはずです(違う本だったかな)。
東アジアのみなさんも同じ悩みをかかえているんですね。

下流志向―台湾語版
『下流志向』韓国語版に続いて、今度は台北で台湾語版が出ました。
東アジアのどの国も、「学ばない子ども、働かない若者」は共通の社会現象みたいですね。
ぜひこれを中国語(繁体字)で読みたいという人がいましたら、ご一報ください。
お送りします〜。
街場の教育論/ミシマ社
2007年度の大学院の教育論演習の講義録を原型をとどめぬほどに加筆したもの。
去年は「教育再生」の政治的ムーブメントでかまびすしかったですね。
教育は熱く論じてはならないというのが私の教育論です。
できることならみなさん(政治家も官僚もメディアも)教育のことは忘れてくれませんか・・・というお願いの一冊。
日本 80 万の教員のみなさん!買ってね。読むと元気出ます。
14歳の子を持つ親たちへー台湾版
『14歳の子を持つ親たちへ』(名越康文との共著)の台湾版が出ました。
台湾のみなさん、読んでくださいね。
『下流志向』は韓国版が出ましたから、「こういう問題」はアジア共通なんですかね。
『村上春樹にご用心』ももうすぐ中国語版が出るみたいです。
困難な自由/エマニュエル・レヴィナス/国文社
国文社刊、4000円(!)
1985年に出たあと長らく絶版になっていたエマニュエル・レヴィナス先生の『困難な自由』が全訳で改訳されました。
ここまで来るのに10年かかってしまいました(仕事遅い!)
あれこれあって、一時は刊行を断念したのですが、なんとかかたちになりました。やれやれ。
出版社の営業は「どうせ売れないだろうから」ということで初版1000部、お値段4000円というあんまりな価格設定となりました。
たいへん高額なお買い物ではありますが、自信をもってお勧めします。
1979年にはじめて老師のこの本を読んだとき、十頁読んだところで「この人を人生の師匠としよう」と決意したくらいですから。
こんな日本でよかったね/バジリコ
女は何を欲望するか?/角川oneテーマ21![]()
2002年に径書房から出た「女は何を欲望するか?」が角川新書でリイシューされます。
だいぶ加筆しているので、とりあえず2008年ヴァージョン。
フェミニズムの未来についての6年前の予言が当たっているかどうか。手にとってご検証くだされ。
ひとりでは生きられないのも芸のうち/文藝春秋 ![]()
「ひとりで生きられる」ための能力開発に血道を上げていたら、個人の原子化がますます進行してしまいました。「ひとりでも生きられる」のは結構ですけれど、「ひとりでしか生きられない」というのは病気です。というわけで、21世紀の市民的課題はいかにして「誰とでも共生できる」ような人間を育てるか、ということに存するのではないかとウチダは考えるのであります。

『下流志向』韓国語版が出ました。著者名以外はぜんぜん読めないので、どんな翻訳なのかわかりません。でも、けっこう韓国でも話題になっているようです。向こうでもそうなんですかね〜。
村上春樹にご用心/アルテスパブリッシング ![]()
今回はありものタイトルを使ってみようと思って、「村上春樹でつかまえて」とか「村上春樹が止まらない」とか「村上春樹はまた昇る」とかいろいろ考えたのですが、これになりました。
「村上春樹にご用心」というタイトルはもちろん大瀧師匠の「あの娘にご用心」から本歌取りであります。
『冬ソナ』が実は複式夢幻能の構成になっていて、それが実は『羊をめぐる冒険』と説話論的に同型であるというような、ふつうの文芸評論家があんまり書かないような話ばかりです。
疲れすぎて眠れぬ夜のために/角川文庫 ![]()
思えばこの本がヤマちゃんとの長いご縁の始まりでありました。今読むと「何言ってやがんの」的暴言失言が怒濤のごとくあふれていますけど。銀色夏生さんのほっこり解説付き。銀色夏生さんとグリルみやこでビーフカツレツを食べた話が出て来ます。
私の身体は頭がいい/文春文庫 ![]()
文庫化にあたって岩波書店の「身体をめぐるレッスン」に寄稿した「複素的身体論」ほか、単行本刊行以後の身体論をまとめてボーナストラックとして収録しました。平尾剛さんの「熱い」解説付き。単行本持っている人も買わなくちゃね。
大人は愉しい/ちくま文庫 ![]()
鈴木晶先生との「インターネット往復書簡」。これを書いているころはまだけっこうのんびりしていたし、お相手が人生を楽しむ達人鈴木先生なので、ゆるやかな「大人気分」が横溢している。今ではこういう穏やかな文章はもう書けない(泣)。
合気道とラグビーを貫くもの/朝日新書 ![]()
甲南麻雀連盟総長と例会フルエントリーの"炎の雀士"が麻雀のあいまに合気道とラグビーについてワインを飲みながら語った、おっとこれはびっくりそうきたか対談。『私の身体は頭がいい』(文春からボーナストラック付きで文庫化)と併せて読むと、あなたは私がワンツースリーと言ったら、もう合気道をやらずにはいられなくなるいられなくなるいられなくなる・・・
逆立ち日本論/新潮選書 ![]()
養老孟司先生との対談本です。養老先生が実際に話されたことの50%はくらいはカットされてますけれど、それは『不穏当すぎて活字にできない』からです。私の発言は100%採録されています。まだまだ修行が足りません。
東京ファイティングキッズ・リターンー悪い兄たちが帰ってきた/バジリコ

私家版・ユダヤ文化論/文春新書

子どもは判ってくれない/文春文庫

身体を通して時代を読む/バジリコ

態度が悪くてすみません/角川 One テーマ 21 新書

健全な肉体に狂気は宿る/角川 One テーマ 21 新書

14歳の子どもを持つ親たちへ/新潮新書
『ユリイカ』 4月号 青土社
『ユリイカ』のブログ特集「ブログの作法」に一文を寄せる。
もちろん、私にブログについて語るだけの情報も見識もありはしないので、ネット・コミュニケーションとは「贈与に対する反対給付である」という、「いつものレヴィ=ストロース・ネタ」でまとめる。
困ったときのレヴィ=ストロース頼み。
そういえば、そのレヴィ=ストロース先生、96歳になって、まだ矍鑠としておられるそうである。
『文學界』 1月号ーX月号 文藝春秋 2005年1月ー

はじめたばかりの浄土真宗 (インターネット持仏堂 2)/本願寺出版社

いきなりはじめる浄土真宗 (インターネット持仏堂 1)/本願寺出版社
「讀賣新聞」
2月9日「やさしい言葉」
2月16日「『メトロポリス』型学校」
2月23日『危機管理の陥穽』
3月2日『』
図書新聞 2712号 2005年1月
橋本治『蝶のゆくえ』(集英社 2004)の書評。
橋本治の文体の「速度」を論じた。速度と物語の「肌理」の関係を論じたたぶん最初の書評じゃないかしら(ほかの橋本論を読んだことがないから知らないけど)。
God speed you はその昔の暴走族ブラック・エンペラーのドキュメンタリー映画のタイトル。「神の祝福があなたにありますように」の意。
「スピード」という英語の古義には「祝福する」という意味があったんですよ。
「ちくま」2月号 筑摩書房 2005年1月 橋本治さんとの「ちくまプリマー新書創刊記念」対談。
pp.6-12
橋本治大先生とはこのときはじめて山の上ホテルでお会いした。私にとっては20年来のアイドルであるから、最初は緊張しちゃって大変だった。うっかりして「桃尻娘」にサインしてもらうのを忘れてしまったぜ。
「波」 2月号 新潮社 2005年1月 pp.60-61
甲野先生と田中さんの共著、『身体から革命を起こす』の書評。
この本は私の名越本の担当でもある足立真穂さんの編集。
「黒澤明の映画術」をふまえて、甲野先生のとらえどころのない多彩な活動を「藪の中」的な証言によって構成している。
高橋佳三さんがこの中で展開している「野球批判」はずいぶん自主規制したらしい(オリジナルを読んだ指導教官から「お前、高野連を敵にまわす気か?」と問われたそうである)。まだ野球界で生きていきたいので、泣く泣くカットしたらしい。削除分が読みたいね。
スラヴォイ・ジジェク、河出書房新社 2005年1月 鈴木晶さんとの共訳。
ジジェクのEverything you always to know about Lacan but were afraid to ask Hitchcock 1992の全訳。どういうわけかまったく同一のタイトルの仏語版の本をジジェクは書いているけれど、内容は全く別もので重複しているテクストはない。変なの。
私が訳したのは、「運命の暗号」「第四の側面」「身体を持つことの不可能性」(ミシェル・シオン)と「ヒッチコック的サスペンス」「汚名」「皮膚と藁」(パスカル・ボニツェル)どちらも『カイエ・ドュ・シネマ』系のおしゃれな映画批評家。「第四の側面」はたいへんすぐれたヒッチコックのカメラワーク研究で、私はこれにはげしく触発されて(「まるっとパクって」ともいう)『映画の構造分析』の中のフーコー論を書かせていただいた。鈴木先生、シオンさん、メルシー!
筑摩プリマー新書 2005年1月
中高生向きの新書シリーズの一冊。日教組も文部科学省も自民党文教族も家庭教育も子供たちも・・・誰も批判しない教育論。じゃあ、何を批判してるんだと言われそうですけど、実は何も批判してないんですよ。「・・・論」て、かならず何かを批判しなきゃいけない、というほど不自由なものでもないでしょう?

ヒッチコック×ジジェク/河出書房新社

先生はえらい/ちくまプリマー新書 002
難波江和英・内田 樹 『現代思想のパフォーマンス』 光文社新書、2004年11月 1000円
ナバちゃんはソシュール、フーコー、サイード。ウチダはレヴィ=ストロース、バルト、ラカンの項を執筆。
現代思想のエッセンスをさらさらと解説した上で、「それをつかうとどういうことができるか」を実例つきでお見せしようという、至れり尽くせりの入門書。
ウチダのラカン論は「ラカンよりわかりやすい」とお墨付きをいただいたくらいである(当たり前か)
岩波応用倫理学講義 5 性/愛 (金井淑子編) 岩波書店 2004年11月6日

東京ファイティングキッズ/柏書房 

ためらいの倫理学/角川文庫 